「腰が痛い。でも、腰より少し上の様でもあり、また、下の様でもあり。お医者さんに腰が痛いと言っただけでわかってもらえるかな?」という不安を持って受診される患者さんが少なくありません。

腰部(こし)とは、『さわることができる一番下の肋骨と臀溝(おしりの一番下のくぼみ)の間』とするのが一般的です。(右図)

初診のときには、この範囲に痛みがあれば、「腰が痛いんです。」と言っていただければ、あとは、医師が 「腰のどのあたりが痛いでしょう。手で痛い場所をさわってみてください。」と言って、範囲をしぼりこんでいきます。

日本整形外科学会、日本腰痛学会の腰痛診療ガイドラインによる腰痛の原因の一覧を下に示しますが、この他に、下位肋骨の骨折や腫瘍、骨盤の腫瘍や筋肉の付着部の炎症など、ここで示した腰部の範囲内で痛みを生じるいくつかの疾患があります。